RAKUGAKIYA BLOG

冒険の書を読みますか?

似顔絵66919★湯布院へ

いつ行くの❓

今でしょ❗️

 

「ほら、センくん。景色が動き出したよ?見なくて良いの❓」

「まだしってるけしきだからね、もうすこししたらみるよ」

「あ、そう」

親子ふたり 電車に揺られ、大分駅から1時間と4分…由布院駅を目指す。

日曜日である今日だけど、駅には高校生くらいと思われる子たちがぞろぞろといた。何か学校の行事があるのだろうか。

由布院駅へ運んでくれる可愛い黄色の電車には若いカップルやキャリーケースを引いた人の姿も。大分に住んでる人も、外から大分に来た人も湯布院は ワクワクしてもらえる場所なのだなと嬉しい気持ちになる。

我らは親子ふたり。

「マコはおしごとでしょ?」

「そうだね、今日は何人描けるかな〜」

「ひゃくにん!」

「描けるかぁ!20人描けたら嬉しい感じだよ」

「ねぇ、しらないおうちがいっぱいあるよ。あのおうち、だれのおうちかなあ」

「…。」

考えてもしょうがないようなキリがないことを気にすることができる純粋さに、ついハッとさせられてしまう父・マコ。

「ちきゅうにはなんにんのひとがいるの?」

「四十八億人だよ」

「センたちをあわせたらなんにんになる?

「四十八億と二人だね」

「マコはすごいね、そんなすうじをしってるなんて」

「適当に言ってるんだよ」

「え?じゃあ うそ なんだ。やっぱりね、おおすぎるとおもったよ。」

「じゃあセンくんは何人だと思うの?」

「いちまんにん!」

「すくなっ!一万人だったらもうマコ描いたよ。六万人は描いたからね」

「えー!マコそんなにかいたの?あさからよるまでかかっただろうね」

「もっとかかるわ!センが生まれる前から描いとるんだわ!」

 

電車は進む。

 

「あともうすこしでつくんじゃない?」

「いま半分くらいだね、あともう半分」

「げーむしようかな」

「大丈夫?酔わない?」

「よいそうになったらやめるからだいじょうぶだよ」

「そうか。なら良いね」

…当たり前の会話ではあるのだが、ふと、理路整然としている会話ができた時、つい感動してしまう。

我が子・センは6歳。

同じくらいの子供と比べたり、同い年の頃の自分と比べたりしたら、途端につまらない。

センはセンで、できること、できるようになったことがとても嬉しくて…できないこと、できるようにならないことも面白い。

なのに教えようとする時、ムキになってしまうのは何故なのか。

それはきっと、うまく伝えられない自分の無能さに腹を立ててるだけ。なのにそれを認めようとせず、わからない子どもが悪いと責任転嫁する。全くもってどうしようもない親である。

自分はちゃんとやってる。他の人と同じように伝えてる。なのにわからないのは子どもが悪い!と…。

 

いったい誰を育ててるんだろう?

ここにいる子どもは、ここにしかいない唯一の人物であるのに。

 

子育ては自分育て。

子に教えられる。とはよく言ったもので…

 

おっと独り言がまた始まってしまっている。

その理由は…

センくんが眠ってしまったからだろう。

 

彼と会話するのが面白い。

つい、メモってしまいたくなるほどに。

 

こうゆうことを漫画にすると良いのだろうが、つい手軽に文章や喋って説明し満足してしまう。

伝えられてるつもりになっているのだろう。

相手のリアクションは、こちらに気を使ったテンプレのようなものかもしれないのに。

「へぇ。」

「おもしろい!」

「なるほどね」

「かわいいね」

何にでもそう返せる、決め打ちのようなリアクションをもらい、うまく話せたと満足してしまっている。

 

本当に伝わっているのだろうか、と疑問に思った方がいい。

意味やあらすじだけではなく、自分が感じたこの愛おしさ…くすぐったさ…かけがえのなさは…ちゃんと余すことなく伝わっているのだろうかと。

 

受け取ることが上手い人にはきっと伝わるのだろうけど。

子供の言ってることがわかる大人。

動物が言ってることもわかる達人。

相手が考えてることがわかる仙人。

 

きっと受け取ることが上手い人は、伝えることが出来るひと。

受け取り、持っているから、渡せる。

 

何も持っていないのに、渡せるもんか。

 

まずは受け取ろう。

そしてそれを渡してく。

 

今日、湯布院で、どんな出会いがあるだろう。

ただ絵を描いて渡すんではなく、ちゃんとそのひとを受け取って、絵にして渡そう。

センにとってはどんな1日になるだろう?

さあ、もうすぐ着くね。

いってきまーす🥳♨️

★★★★★★★★★★★★★

毎日、誰かの贈り物を描いて郵送でお届けしてる。

可愛いと人気のラクガキヤ似顔絵でございます。

途切れずにご依頼いただけるようになって、お家から出られなくなっちゃって😳たまには目の前で描いて渡したいと考えて、どこかへ出かけるようにしだした。

出会える、ってすごい。

その気持ちは今日まで続いている。

あなたはこの冒険の書を読んだ
人目の姫です。