RAKUGAKIYA BLOG

冒険の書を読みますか?

似顔絵36082★ツクリビト#7

中津にある弓場染物店!

明治から100年以上も続くお店の裏の作業場で…体感してきました…!

というものを…!

のちに ぼくからお師匠と呼ばれることになる弓場一彦さん。

まさに粋な職人さん、といった感じで…

オファーにディレクターさんが全霊で望んだそうです。^ ^笑

ラクガキヤマコのツクリビトのコーナーは10分くらいの放送というのもあり 紹介しきれないところがあるというところと、ぼくがトボけた事言っちゃったりするところから 作品を軽く見られたくないという理由で 実際のところ出演を承諾しにくい側面もあるみたいで…

しかし!このコーナー、だからこそ「本物」のひとにオファーを!!というコンセプトを強く持っていて ツクリビトディレクターさんは簡単にはあきらめません!

ついには、自分の旗を作らせてもらえることに!!!

粋!知ってもらうには 一(イチ)からやってもらうしかねえな!」と全行程を体験させてもらえることになったのです!

この心意気には ぼくも全霊で応えるしかない!

まずは下絵を炭で描いて、水で落ちるピンクのペンでラインどり。(※画像は ピンクのペンで描いた線の上にのりをのせてるやつ

ロケの時間は限られてて、ロケスタッフ一同「今日中に終わるんですか?」と心配ムード。。。

もはや考えてる暇などないと すぐさま 超集中モードのマコにスイッチを入れ直感で描き始めました…!!

しかし!デザインなどあんまり欲張ると本日中に終わらないだろうから、魚や波や宝船などは避けて 富士山と雲!を!

しかし!ぼくが描くと雲は弱々しく 富士山はまるでかき氷のような、あの小学生が描きそうなアレになりました。。。苦笑

見かねた 一彦さんが「雲は動いてるんだ そんなちぎれ雲ばっかでいいんかえ!」と描き方を教えてくれました…!

「らしく、描け。」という一彦さんの言葉。

それは「自分らしく」という意味じゃなくて「雲らしく。富士山らしく」

これはなんとも深い。

ぼくの似顔絵に通じるところが大いにある。

ぼくも いつも 「その人らしく」というのを心がけてる。

「どんなものにも動きがあるんだ、それを表現できなきゃ 描いた、って言えねえ」

心をズバンの撃ち抜かれました。

その通りです。

絵のことだけじゃなく、なんかすべてに繋がるすごい教えに感じて来ています。

「俺が口だしちゃあアンタの絵にならねえな、すまんね」と言ってくれたのですが

言葉1つ1つが嬉しくて…うれしくて…

 

ぼくは、今まで完全独学で描いてきた身。

こうゆう風に描くといい。なんて習ったことはほとんどない。

だからこそ 目の前で手本を見せてくれる姿に 胸が熱くなって 気付いたら 一彦さんを師匠と呼んでいました…!

質問全てにちゃんと答えてくれて

その中に

葛飾北斎の絵は凄い。学べることが多い。と。

うう…赤富士くらいしか知らない。

本当に勉強不足だぼくは…。

これでも絵描きのはしくれなのか…。。

すぐスクショでメモメモ。

そして 絵っては「リンパにはじまり、リンパにおわるんだ」と。

リンパ?

母が マッサージが得意なので てっきり血流良くするアレかと思い

なるほど、血流のように 全体の流れが良くないとだめだ!って意味ですね!と言うと

はっ?

とハテナが飛んでました。恥

尾形光琳の琳派のことでした。

メモメモ。

勉強するぞーーーーー

 

人間、遅い、なんてことがあるもんか!

胸を打たれた時が 修行どきさ!!

 

話も弾み どんどん作業にのめり込んだいったマコでしたが…

このノリを置く作業がほんとに難しくて…!!!!!!!

苦戦しながらも、予定の時間をオーバーしながらも、なんならリポートするの忘れながらも…笑

ノリを置き終わり、遅めの昼食っ!(写真撮る余裕などない!)

その間にノリが乾いたらついにメインである染めを!!!!!

ここでも塗り方のコツをいただきながら、

もちろん一朝一夕で同じようにできるワケもないけど 一生心に残る言葉で…魂で教えてもらえました…!??

超いい天気のお日様に乾かしてもらい!(ありがとう…!太陽さんほんとありがとう…!

そして落ちないように色を焼き付けて…!(すごいでっかい機械で 何百度の高温で焼き付けてて凄かった!)

パリパリになったノリを 専用の溶液を混ぜた水の中で溶かしていきます!(じゃぶじゃぶ

ノリの剥がれた 完成品を乾かす間に 似顔絵タイム!

ひょこっと猫のシロちゃんも顔だしてくれたので?

似顔絵にシロちゃんも入り似顔絵完成ー?!!

大漁旗もノリが剥がれ白抜きになり!

なんか粋な仕上がりじゃないですかー?

それにしても ブログで描くと 簡単に作ったように見えちゃうなー!

これ、本当に大変だったよ!!

どれだけ大変かって 次の日足が筋肉痛でフラフラだったほど!

大きいし、染めるのも机の上に置けないから、木と木に吊って色を置いてくから

まさに全身作業。

これを毎日、しかも何倍もクオリティの高い精度の高いデザインを間違えることのできない緊張感の中、何時間もぶっ続けでされている 一彦師匠を尊敬するのはもはや必然でした。

長い時間(計8時間)共に作業させていただいたことから たくさんお話を聞けて… もはや10分のオンエアには入りきれないでしょう。確実に。

しかしオンエア好評でした^^
最初のぼくの冗談、スタジオでもう受けてて安心?笑

 

師匠の話は ぼくもおなじ注文仕事だからか

ぼくの似顔絵屋さんの毎日と重なるところも多く 作業のアドバイスなのに 自分のこれからの人生に活かせる学びの言葉ばかりでした。

一彦師匠…ほんとうにありがとうございました!!

ずっと横でサポートしてくれた奥様のみわさんもありがとうございました!

テレビ用に 思い出や浮いた話を引き出そうとがんばりましたが^ ^

おふたりは「忘れた!」「なんにもねえ!」ばっかり★笑

それは意地悪で言ってるんじゃなくて

「目の前のお客さん、作品にいつも集中してる。それが終わればその次の作品に集中するから 振り返ってる暇なんかない。」

と…!

 

感動したそぶりを見せると すぐ

「コマネチやっちゃうよ??」と冗談でちゃかしちゃう^_^

粋でユニークな一彦師匠の姿に 本当におべっかやお世辞ではなく「こうなりたい」と思わせてくれました。。。

いちばん面白かった冗談は「奥さんの正体が本当は龍」って話。^ ^最後まで「冗談じゃないよ」って言い続けていましたが 本当なら本当で むちゃくちゃ素敵?

そして 冗談だけではなく

コンピューターデザイン

インクジェット印刷の世の中

「染物は もはや絶滅するであろう職業だから、求められるだけ やり続けるだけだ。」

と 言われていた。

けど ぼくは

「大衆物ではなくなったとしても きっと、そういったデジタルものが広まれば広まるほど 世界で唯一の価値にみんな気づいてくれる。心ある人にこそ求めてもらえるようになると思います!」と 自信満々に言った。

そう、まるで自分の仕事も同じことが言えるからだ。

だれでもデジタルデザインが出来る世の中で

手描きの似顔絵が選ばれ続けてる。

この世は 厳しく 冷たく あさはかに見える反面、思ってる以上に あたたかく優しい世界であると思う。

それに、

絶対にこの魂は無くならない。

無くしちゃいけない。

と強く思った。

 

温故知新

 

温故知新なんだ。

 

インターネットで調べても出てこない。

形だけとりつくろっても 繋がらない。

 

肌で感じ 人生全体を賭けて体現する。

そうしていくことで

伝わり、繋がっていく。

 

ラクガキヤのマコのツクリビト、 深く 重みのある回になりました!^6^

 

多くを語らずその振る舞いで 多くを学ばせてくれた 一彦師匠の魅力を オンエアできていたでしょうか!!

 

お師匠!一彦師匠の教えをもって、ぼくのこれからの人生を 色とりどりに染めぬいていきます!!

これまでツクリビトに出てくれた人たちから受けた影響が未来を彩っていく。

チカラを分けてもらっている感覚。

手塚治虫の「どろろ」の百鬼丸みたいに、だんだん本物になっていくラクガキヤのマコ。

「ただ好きだから描いてるんですぅ?」

から

どんどん 一言じゃ語れなくなっていく。

 

良い。
自分を説明するのに言葉はもう使わなくて良い。

作品に、生き方に、すべてを込めて…

あなたに届きますように…?

集中…集中…

 

PS..明治時代から残る 染め用の型紙に震えるマコ

★★★★★★★★★★

本日の似顔絵紹介は 送別会用のプレゼント。

コカコーラさまからも依頼されちゃうラクガキヤのマコちゃん♪

仲間の門出に心のこもったメッセージ入り!

あなたはこの冒険の書を読んだ
人目の裏をとるまで噂を信じないひとです。